利他の心

日本を代表する名経営者の稲盛和夫氏が亡くなりました。大変残念です。

日本の名経営者と呼ばれる人は沢山いますが、自分的には、日本を代表する名経営者と呼べるのは、松下幸之助氏とこの稲盛和夫氏のお二人です。

京セラを立ち上げて、日本を代表する電子部品,電子製品メーカーに育て上げ、NTTに対抗して第二電電を創り現在のKDDIに発展させました。また晩年にも、倒産した日本航空を再建させるなどその経営手腕は超一流です。

 

その稲盛氏の経営哲学は「利他の心」だと言われます。それは「世のため、人のために尽くす」ということだそうです。営利を目的とする企業活動とはそぐわない感じもしますが、稲盛氏はその著書「生き方」の中でこう言っています。

「利を求める心は事業や人間活動の原動力となるものです。ですから、誰しも設けたいという「欲」はあってもいい。しかしその欲を利己の範囲にのみとどまらせてはなりません。人にもよかれという「大欲」をもって公益を図ること。その利他の精神がめぐりめぐって自分にも利をもたらし、またその利を大きく広げもするのです。」

自分なりの解釈をすると、事業を進めるためには、世のため人のためにするという意識を持ちづ付けなければならない、それが自分にも回ってきて結果的に利益をもたらすということでしょうか。

近江商人の「買い手よし。売り手よし、世間よし」という「三方よし」にも繋がるものがありますね。

これを会社の人事経営にあてはめると、「社員よし、会社よし、世間よし」ということになります。ぜひ人事経営においても「他利の心」「三方よし」を意識してください